父の日

朝いつもより早く目を覚ますと、となりにいるはずの彼女がいなかった。
すごく不安になる。
いっしょに居るのが嫌になったんじゃないかとか、一人になりたくて外に散歩にいったんじゃないかとか。良くない想像をする。
幸い、彼女は俺より少し早く起きて、ソファで昨日貸した漫画を読んでいた。心配したことを話すと軽く笑われた。
そうだよな。彼女に限ってそんなことはない。あるはずない。
今日は夕方4時までいっしょに居たけど、いつもと同じかそれよりも仲が良いくらいだった。また来月会うことを約束。
久しぶりに会ったもんだから弱気になってたんだ俺。春から夏にかけての不安な時期だし。おそらく来月には人事異動があって、俺は今の仕事とはまったく異なる現場に行くことになるだろう。もしかしたら休みも平日、連休を取りづらくなるかもしれない。仕事が変われば自分も変わるかもしれないし、休みが変われば今より会いづらくなるかもしれない。この3年、彼女とのことも含めて変わらないできた俺は変化を恐れているのかもしれない。「今」が失われるのはこわい。
 
 
父の日。気にはしていたけど母の日も何もしていない。
父はあまり服装には気を使わず、夏はいつも海外旅行のときに買った熱帯魚のプリントのTシャツを着ている。いかにもお土産というかんじの安っぽい派手さであまり好きではない。それでTシャツをあげることにした。
我が地元にただ1件の定番服ショップに行き、迷う。
グッドウェアの穏やかな青鼠色のTシャツを選ぶ。(サイズの関係も有って)
母にも同じ店でローズピンクの無地Tシャツ。 
彼女にも協力してもらった。
 
実家に帰ったら父がいて、渡したら「ありがとうございます」と言ってくれた。
父の作ったチャルメラたまご入り食べて帰る。

 
シンドウくんちで日本ークロアチア戦を見たけど、もどかしくてビールばっかり進んで、終わったらすぐに寝てしまった。