「TV]時効警察 3巻 [DVD]出版社/メーカー: 角川エンタテインメント発売日: 2006/06/23メディア: DVD クリック: 5回この商品を含むブログ (23件) を見る

時効警察の第6話が最高にせつなくて面白くて良かった。
「恋の時効は2月14日であるか否かはあなた次第の巻」
脚本・監督は園子温
 趣味で時効事件を捜査しているオダギリジョー。「時効」の存在に疑問を持ち始め、警察が事件を解決できないことに憤る。これはもうほとんど彼の人格(キャラクター)と物語の存在意義を正面から問いかけるような葛藤。警察が解決できなかった(時効)事件を趣味で解決してるんだから。そんななか、彼の同期の刑事である豊原功補(のだめのハリセン先生)はスナックのママに一目惚れ。
だが、彼女は4日後の2月14日に時効を迎える指名手配の殺人犯であった。


 豊原さん(十文字刑事)はナルシストで人の話を聴かなくてミーハーで、いつもラストで引っ掻き回す役回り。なのに今回は恋をして、容疑者を逮捕しなければならないという刑事の職務と、あと数日で時効なのだから見逃してしまえという人情(恋心)で葛藤する。自分の果たすべき責務は分かっているんだけど捕まえたくないんだよ。気付かなかったら、あと一日出会うのが遅かったら良かったのに。スナックのママも、十文字刑事の様子から事態を察して、最後の酒を一緒に飲む。ちっとも酔えないのに。最後まで明るく。
皆、本当のことを「うすうす」分かってる。けど何もできないんだ。
 たしかTV放映時にこの回は見てたけど、その時はなんとも思わなかった。俺はこのドラマを今週見ることができて本当に良かったと思う。


ほんのりミュージカル風味になってたり、青空が透き通るように綺麗だったりする園監督にやられた。遊園地で、手が届くほど近くに居るのに気付かずケータイで会話し続ける場面は最高!あと園監督の第4話も面白かった。それから、ラストのテロップが

「今回でソノ・シオーンは終わりでショーンボリですがこのドラマはフィクションであり登場人物・団体名等は全て架空のものです。」という文面だったのも素敵。
ショーンボリ。