ミリタリー服を旅に着ていくこと

ミリタリーものの服が好きだ。
どこかの軍隊で使われているような服。
男っぽくて、機能的で、着やすくて、動きやすくて、そのうえ丈夫。加えてその品質の割りに値段が手ごろ。オリーブグリーンやカーキ、黒い色が多いのも合わせやすくて良い。普段着にするにはもってこいなのだ。
なにしろ「戦争に勝つ」という目的のもとに徹底的に機能性を追及した衣類。普段使いじゃびくともしない。


今年行った野外ライブ、ライジングサンにもアメリカ製の6ポケットパンツを履いていった。動きやすいし、ポケットにペットボトルだって入るし。
普段着としてはTシャツやスウェットも着やすい。


便利なミリタリー服なのだが、旅に着ていくのはいつもためらってしまう。
なんか着てでかけちゃいけないような気がするのだ。
沖縄やベトナムには米軍基地があるから前述のアメリカ製パンツはやっぱり避けておきたいし、ベトナムといえば昔はフランスの植民地だったからフランス軍ものも止めておこうか。
そんなことを考え出すと気になって気になって。
普通にユニクロあたりでカジュアルウェアとして売られてる何でもないオリーブグリーンの6ポケットパンツだってなんとなくいけないような気がしてくる。
そういえばアジア旅行ではオリーブグリーンの色を身につけてる人を見た覚えがなかったような。白人観光客か警察か軍隊くらいしか。
アメリカにはいたような気もするけど。


インドに行くときもミリタリーっぽい雰囲気の服は止めたほうがいいだろうか。変に目立ってしまわないように。不安になってきた。



日本で普段着として軍物服や迷彩の服をカジュアルに着る事ができるのは、日本が平和だからなのかな。それらの服の持つ本来の意味(軍事的要素)が意味を持たない、人々に意識されないからこそ日常で使える。職業的に軍服を着ている人なんてTVでしか見ることない。ピースフルな社会だってことの一種の証明なのかもしれない。ミリタリー服を着るのを躊躇するような場所は、俺がそれを意識せざるを得ない場所ということなのかも。


そんな面倒な服を持って行こうかと悩むのはもうやめにして、
次の旅では服はなるべく現地調達にしてみようかと思う。
現地の人たちが着ている、その土地その気候に合った服を着てみたい。