京都音楽博覧会

くるり主催のゆったりした野外イベント。
京都近郊在住の知人に連れられ初参加。


12時開始のイベントなのに、会場に着いたのは13:30!
前夜日本酒を飲みすぎたため遅刻。
おそらく2アーティスト見逃す。


矢野顕子
会場にたどり着くと始まっていた。
この人を聴きながら入場するのは贅沢すぎてもったいない。
入場して前に進んで、ようやくステージ近くまで着いたらラストの
「ひとつだけ」
ピアノと歌だけなのにすごく豊か。そして自由。
この曲もCDで聴いているのとは全然違う。
(こんな内容の事、前も書いたっけ?)




・BO GUMBO3 feat.ラキタ
高校生の頃なんとなく
聴いたオムニバスCDに一曲入ってて名前だけ覚えてたボ・ガンボス
ようやくちゃんと聴くことが出来た。
詩を読んでるみたいにダイレクトに伝わってくる言葉と、ゆったりして気持ちいい音。
ひゅんひゅん飛び回る電子音もぽこぽこ跳ね回るリズムもあって、
にぎやかであったかくしめってる音。
この感じ好きかも。
ラストの、キヨシローも歌ったという曲、「星になったのさ」
そのフレーズがやけに耳に残った。




奥田民生
佐世保バーガーを買いに行ってたら
「さすらい」が聴こえてきた。
絶対に聴き逃せない。走って戻る。
「旅」のテーマ曲として、いろんな人のipodで聴いていた曲。
ある意味走りながら聴くのが合っているのかもしれない。
民生は白いタオルを頭に巻いて、ギター一本。
2曲目は矢野顕子のカヴァーで「ラーメン食べたい」。
格好付けないで「ラーメン食べたいラーメン食べたい」
男らしく歌ってる民生を見ながらハンバーガーにかぶりつきコーラで流し込む。
     曲と全然合ってねえ。
途中でくるりの岸田君が登場!
蒸気機関車の「ポーーッ!」という汽笛に苦笑。
『「がんばれカープ」という曲です。』と言って二人で始めたのは
「息子」
つづいて
『「勝て勝てカープ」という曲です。』と言って
「ばらの花」
やるとは思ってた(「くるり鶏びゅーとアルバム」に入ってる)が
二人でやるとは思ってなかった。
すごく嬉しい。
シンプルでやさしくてせつない曲。
「旅」をテーマにしたすごく好きな曲を二曲もやってくれて嬉しかった。
  安心な僕らは旅に出ようぜ 思い切り泣いたり笑ったりしようぜ
(「ばらの花」)



石川さゆり
演歌のことはよく分からない。
正直、石川さゆり坂本冬美の区別が付かない。
そんな自分もこのステージには正直かなり驚いた。
この日一番驚かされた。
まず、ステージにずらりと並ぶ楽器。でっかいドラムセットやキーボードがある。
三味線や尺八や和太鼓といった、「のど自慢」的な楽器群をイメージしていたのに。
ライブはトイレに立った瞬間始まった。
「ジャジャーン!!」とでかい音が鳴り響き、
俺でも知ってる「津軽海峡冬景色」が始まった。
着物姿のさゆりさんがスクリーンにアップで映る。
会場の外には年配のファンが、列に並ぶみたいにスクリーンが見えるところに集まっている。
人生初の生で聴く演歌は大迫力。
全然違う。
音の厚みが、TVで見たりしてたのとは全く。
自分は今までカラオケみたいな音質の演歌しか聴いていなかったんだな。
日本の大人が、日本人の心を揺さぶる為に作ったサウンドだ。
染みる。
さゆりさんもやっぱりすごい。
原稿が前もって用意してあったかのような丁寧なトーク
着物姿で跳んだり走ったりするパフォーマンス。
「プロだ…」
「ギャギャーン!」とギターがかき鳴らされる「天城越え」のあと、
ガッツポーズをした石川さゆりさんに
ほとんどの人が「ウォー」って叫んだ。
イチローが打席に立つとき「天城越え」使ってるとかそんな情報どうでもいい。
このライブ見て良かったって素直に思う。


くるり
音博のトリ。
ギター、ベースにドラムとピアノのシンプルなメンバーで。
中盤、石川さゆりさんが登場。「しげ、まさ、さゆりです」って。
この日のために書いたという一曲をやってくれた。
「夜汽車はいつも夢を乗せて」
ウッドベースとピアノのしっとりした雰囲気で、ちょっとポップス、微妙に演歌?な曲。
「シュッシュー、ポッポー」ってフレーズが入るところは「みんなのうた」っぽくもあって、
こんな曲が「紅白歌合戦」で流れたらきっと面白いのに。そう感じる。


「さよならリグレット」「かごの中のジョニー」を聴いてて思ったけど、
くるりの曲の歌詞には「さよなら」が多くないかな?
ほかには「さよならストレンジャー」くらい?今日の選曲のせいか。


アンコールで懐かしい「虹」。
最後に「宿はなし」。
なつかしい二曲でしみじみラストを迎えた。
毎年京都で手作りのフェスを開き、昔の曲も演奏する。
地元や過去、自分を作り上げている土台をくるりは大事にしてるんだな。
勝手にそんなふうに思った。


終わりに出演者がみんな並んで礼。
公園の芝生に敷物をしいて、座ってのんびり音楽を楽しめた。
ちょっとした散歩みたいな気分でライブを見れた。
こんなフェスも楽しい。

歳をとっても、子供が何人かできたとしてもきっと楽しめるイベントだと思った。
9月の連休にはまた京都に遊びに行きたい。