afterashita2009-11-23

*[音楽][イベント][映画]「live in BAKUON THEATER」
ZEPP仙台にて。
映画『パンドラの匣』の上映、
菊地成孔のDJ、
相対性理論のライブなど。


このイベントのことを知ったのは2ヶ月くらい前。
その時は映画の上映と相対性理論のライブ、
菊地のDJってことで食いついたのだが、
イベント前日になってもう一度調べてみると、
ARABAKIロックフェスに絡んだのか、
荒吐宵祭“HANAGASA”SHOWCASE」
という冠がつけられていた。
中身に変わりは無いんだけど。


仙台でぶらぶら街歩きしてたら予想外に買い物してしまい
(ウールのコートやら大判ブランケットやら)
15時から開場のイベントに16時ちょっと前に到着。
どうせ1時間くらいは待ち時間だろうと読んでいたのだけど、
既に映画上映が始まっていた。


ZEPPのステージにスクリーンを作って、そこで映画を上映してる。
冨永昌敬監督作品「パンドラの匣」。(パビリオン山椒魚(オダギリジョー香椎由宇が出会った映画)とか撮った監督)
太宰治原作で、太平洋戦争前後の結核病棟を描いた作品。面白そうだったのだけど、しばらくうとうとしてしまった。
雰囲気ある美人さんが出てると思ったら川上未映子さんと仲里依紗さん。
久しぶりにスクリーンで窪塚洋介を見た。いいじゃん。


映画後にステージで菊地成孔のDJ。
CDJ。
菊地さんはハットと茶色のジャージ。
黙々とプレイ。
音は、部族っぽいパーカッションの乱打の上に、自分の音楽?ぽい音と、
ノイズが乱れ飛ぶ感じ。
30分間のDJの間、メロディーは無く、4つ打ちのわかりやすいビートは1秒も無く、
フロアでは揺れてる人間はいなかった。(2階席から見た印象)
かつて聴いた、菊地さん主催のバンド「デートコース〜」のCDに、
そういうメロディもリズムも解体した、
自分を困惑させるリミックスが30分間分入ってたのを思い出した。


その後はバンドが続々と。
「sgt.」は4人組のインストバンド
ギターベースドラムに紅一点のエレキバイオリン。
一曲目がテンション高くてロックでバイオリンかき鳴らしてて
すごく格好良かった。
ただ、自分の好きな「ROVO」ってバンドにすごく音が似てて、
特にバイオリンの音色が。
フィッシュマンズと初期ポラリスくらい似てる。(分かりづらい!)
上手くてロックで熱くて格好良くて好みなのに、
そこだけがもったいない。
ドラムの見せ場でも、これが芳垣さんと岡部さんのツインドラムならとか思ってしまう。
ROVO知らなかったらきっと好きになっていただろうに。
いや、十分好みなんだけれども。


石橋英子」はピアノ+うた・言葉で矢野顕子とか原田郁子とかみたいなのかと思ったらギターとドラムに支えられて一筋縄でいかないかんじ。
カシスとジン飲みながら観てた。
酒飲みながら音楽聴けるのは◎。


ARABAKIロックフェスのダイジェスト映像が流れて、
半年前の素晴らしい時間の余韻に浸ってた。


そして「相対性理論」。
やくしまるえつこをはじめて見たけど、普通の女の子だった。
ステージ中央一番前で、紺色で羽付きの帽子と、同色のワンピース。
手を前に組んで、左足ちょっとひっこめて、
マイクの前から一歩も動かない。水を飲む以外、動きは無い。
うしろにスーツのギターとTシャツのドラム、パーカーのベース。
3人の演奏が、上手い!
アイドルとかポップスの曲の演奏って手を抜いてるイメージが有るけど、
そんなことは全く無く、
すごくバンドでロックだった。
ギターはうねり、ベースは自由、ドラムはやたら手数が多い。
バンドが格好良いんだ。
楽器の3人がステージを支配してて、やくしまるえつこの空間はマイク周辺の半径1メートルしかないんじゃないかって感じるくらい。
ギターソロ〜ベースソロの流れの時なんて、バンド少年達が盛り上がってるのところに女の子が一人取り残されてしょざいなげにしてる。そんなふうに見えた。
「LOVEずっきゅん」はCDで聴くよりテンポが速く、
「四角革命」ではCDで聴けなかった歌があり、
他の曲にもアレンジが加えられてる。
それから音源発表されてない曲が2、3。
どの曲も面白い!
そのうちメジャーになったりするのかな。ならないだろうなあ。


トリは「combo piano
仙台市出身渡邊琢磨のユニット。
ピアノ、ギター内橋和久、ドラム千住宗臣の3人。
ガシガシ鳴るギター、手数多すぎ全力でとにかく叩きまくりのドラム、
美しい旋律を出したかと思えば叫びだすピアノ。
とんがっててめちゃくちゃっぽいんだけど、
とにかく惹きつけられる音楽。
とくにドラムの叩きっぷりがすごい。
叩いてたらシンバルがぽろっと外れて、あわてて取り付けてたくらい。
確か4月にアラバキでやってた渡邊琢磨の別ユニットsignboatでも、
ドラム千住さんでこんなかんじの音を出してたんじゃなかったっけ。
でも格好良いから良いのだ。


というわけで、
16時から21時過ぎまで映画と音楽に浸った、
(おまけに良い買い物もできた!)
大満足の一日であった。