公務員時代の仕事のやり方

6月末まで1年ほど働いてた、某省の地方事務所での仕事について、
忘れないうちに書き留めておく。
書き留めておきたいと思うような、ひどく印象的なやり方であったのだ。
茂木健一郎氏の
http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2010/09/post-bf71.html
「判断」について、という記事にもちょっと触発された。




仕事内容については詳しく書けないのが残念。だが大したことではない。
自分のやっていた仕事のベクトルは大きく分けて2つ。


?本省(親会社のこと)から指令を受けて、外部へ仕事を振る、もしくは情報をもらってまとめる


?情報をまとめて、本省へ伝達する


大きく分けてこれだけ。?の場合はもちろん本省からその仕事の指示を受けていることが前提となっている。
その他に本省の指示を受けての国民に対する情報公開業務がある。が、親会社の意向が基本的に最重要項目。
??の仕事は共に、「〜してよろしいか」という定型文を用いた伺い文書を作成し、それに添付する形式で上司の決済を取ることがほぼ必須条件となっていた。例えば、「平成○年×月△日付□□第何号で指示のあった昨日の天気について、本省絵日記課へ報告してよろしいか伺います」のような。
(文面は記憶を参考に思いつきで書いてみた)
またその際、必ず確認されることがあった。


それは業務の大元となる「指示」「根拠」「参考」「前例」の4つの事項。
「指示」は親会社や上部組織からの命令。
「根拠」は業務遂行の裏付けとなる法令、通達等。
「参考」は情報の元ネタとなったもの(昨日の天気の掲載された新聞等)。
「前例」は以前にも同じ業務をやったことがあるという事実。


要するに、与えられた仕事を与えられた通りにこなしているかという確認である。
もしくは自発的に余計なことをしていないかという確認。
上司から言われたことで印象に残っているのは
「お前の判断で決定できることなんて無いんだからな」ということ。
つまり、もし自分が本省へ一昨日の天気について報告しようとした場合、
そこに「指示」「根拠」「参考」「前例」のどれかがあるのか、
自分の判断でやろうとしていることなのかはっきりさせろ、ということだ。
自分の判断で決定できる仕事なんてもちろん無い。
ということは、自分で責任を取る必要がない。




おおざっぱに書き上げたが、とにかくそんな職場だった。
気が向いたときにまた次回。