サラリーマン化しているんじゃないのか!

ここ3か月忘れられない言葉がある。
居酒屋チェーンを経営する渡辺美樹社長が部下を叱った
「仕事の範囲が、サラリーマン化しているんじゃないのか!」
という発言だ。


部下は、もちろん社長の部下なのだからサラリーマンである。
サラリーマンがサラリーマンとして仕事をするのは当たり前で、
部下にしてみれば何故そんな言葉で叱られなければならないのか、
さっぱりわからないだろう。
この社長は、社長だからって社あって長目線で叱りやがって!と腹立たしく思うだろう。


それはもちろんそうだが、
ここでいう「サラリーマン」は賃金労働の代名詞、
「言われたことをやって、決められた給料どおりの働きをする人」のことを指しているのだと思う。
「公務員」が杓子定規で頭が固い、というイメージをもたれるように、
「事務的」無愛想でマニュアル通りという連想をされるように。
「サラリーマン」には「雇われて好きでもない仕事をやっています」というような雰囲気がある気がする。


では「サラリーマン化するな!」とはどうすればいいのか?
社長の本音は「給料以上に働け」だと思う。
サラリー以上の仕事をしてこそ真の「サラリーマン」だ!と。
それじゃただのブラック企業だな。
前向きにとらえるなら、
「仕事をする人以外の視点で仕事を捉えろ!」ということか。
経営者の目線とか、顧客の視点、傍観者の見方。
そうすればきっとちょっと違う感じ方ができる。


答えがどうであるにしろ、
前職が「事務的」な「公務員」であり、給料分の仕事も満足にできていなかった自分の胸に、
表題の言葉は突き刺さってなかなか抜けないのである。