「アビエイター」

飛行機に狂ったアメリカの大富豪の物語。
なにがすごいって、これが実在の人物の実際の物語だってこと。
買えないものはないし、実現できないものも無い。
巨大な航空機の製造計画を自分で立てて、自腹で赤字を埋めて、
自分が操縦して試験飛行をするくらい。
ひとつのことをとにかくがむしゃらに突き詰める。
もちろん事業は超ワンマン経営。
そんなやりたい放題好き放題の人生が、やけにさびしく見えるのは
どうしてだろう。
自分の意思を貫き通すことゆえの孤独。
協調したり周囲と折り合わせることができないから?
他者を自分より優先することが出来ないから?
ハワード・ヒューズはあまりにもハワード・ヒューズでありすぎるのよ」
彼を愛した女性がそう言っていたのが印象に残った。
結局、
彼はハワード・ヒューズ以外の生き方は出来なかったのだ。
それは喜劇でも悲劇でもない。