ライジングサンロックフェス 2日目

afterashita2007-08-18

昨日よりちょっと早く宿を出て、今日も石狩湾へ向かう。天気は曇りだけどTシャツ一枚で快適。ホテルのロビーや駅で、バンドT着てリュック背負ってリストバンド装着したいかにもロックフェス!って奴を見かけると気分が上がって駆け出したくなる。
11:00 思ってたより簡単に会場内に入れた。ここでにいみさんと二手に分かれる。彼女はレジャーサイトの場所取りに並び、俺はRSR名物ガチャガチャに並ぶ。出演アーティストの缶バッジが100円ガチャガチャで獲得できるのだ。二人分の百円玉をかき集めて19回ハンドルを回す。ガチャガチャガチャ…。そんですぐ横にある特設交換会場で出てきたバッジをさっそく交換。バッジは84種類も有るから欲しいの探すのはちょっと大変。交換しまくって昨日見たバンド、欲しいアーティストを集める。UAが三つも集まってしまったけど、それはそれ。にいみさんと山分け。髭バッジばかり30個くらい集めたツワモノも居た。


13:30 THEATRE BROOK いつもフェスで見ようと思ってて見逃すバンド。昼飯の焼きもろこしとさつまスティック食いながら観る。森に近い緑に囲まれたステージ。今まで観なかったことを後悔した。百戦錬磨の余裕がにじむグルーブと陽気さ。楽しい楽しいって何度も言ってたけど、楽しさが辺り中に溢れてた。虹が架かっててもおかしくないピースフルな空間。「ありったけの愛」良かったー。ところで最近ワンピースに出てきたアフロの音楽家って佐藤タイジがモデルじゃないかと思っている。名前「ブルック」だし。
その後ピロウズ聴いて贅沢なうたた寝

15:55 ミドリを途中から。アラバキで見逃してたんだけど、もったいなかったな。強烈に印象に残った。ボーカルの女の子が一秒一秒全力。
飛び跳ねたってギターかきむしっても本気の本気。次の曲のことすら考えてないんじゃないかってその切れっぷりに感動。ただパンクなバンドかと思ってたらそんなことないフリージャズっぽいピアノに感嘆。凄い!


18:00 V∞REDOMS(ボアダムス)はアーティスト発表のときから絶対観ようと思ってた。エレカシはまたいつか。にいみさんも昨日のボアT着て、Tシャツが良かっただけに期待してる。彼女はボアダムスを聴いたことがないから。トイレに行ったらスタートに数分遅れた。ドラムのどんどこどんどこ圧倒的なビート。アイの強烈な存在感。絶対ここでしか聴けないものすごいライブだった。アイさん初めて見たけどちょっと拝んどこうかなと思った。言語ならぬ声を出し、楽器?を叩きまくり高く高くジャンプ!彼は絶対脳の未知の部分が目覚めてる。大脳新皮質が壊れて野生が溢れ出してる。迫力に驚愕。にいみさんは絶句してて、感動してたのかと思ったけどやっぱり受け付けなかったらしい…


19:30 YOUR SONG IS GOODは狭い小屋の外で、座ってたこ焼きとトルティーヤ食べながら。現役サラリーマンもいるバンドってとこがもう感動ポイント。気持ちいい音楽を聴きながらまったりするつもりだったがwalkin'がかかる前くらいから立ち上がって踊ってた。楽しい!矢沢も気になったけど。20時に花火が上がって、まわりの観客みんなで拍手して声を上げて花火を楽しんだ。


20:20 THE CORNELIUS GROUPとUAはどっちを観ようかすごく迷った。前者はおそらくゼロ年代はもうライブなんてやらないだろうから絶対観ておきたい!しかし我々はフェスにおいて後者を観ることが恒例となり、もはや暗黙のルールと成りつつあった!加えてドラムの外山さんすごく好き!2人ですごーく迷った結果、レア度でコーネリアスへ。30分前から待機してステージ前2列目を確保。待つことしばし、涼しい音と共に4人のシルエットが浮かぶ!映像と音がシンクロした完璧エンターテイメントなライブ。3月にも観たけど、やっぱり凄い。美しい。なんだかツアーのときと今回とは曲や映像が微妙に違っているような気が…俺の記憶違い?いや、アンコールが前回よりもっと楽しい!小山田君自身がファンからの声で動くおもちゃに。きっとサービス精神で常にマイナーチェンジしているんだな。大満足だった。間違いのない選択だったと思う!


22:10 東京スカパラダイスオーケストラの3曲目、谷中さんの「日本一のスカバンドのボーカルを紹介します!!」という声を受けて登場したのは、KEMURIの伊藤ふみお!半ズボンで一曲歌って楽しそうだったー。曲分からないけど良かった。昨日ふみおさんスカパラTシャツ着てたしスカパラもKEMURIもお互いに尊敬しあってんだなと思うとこみあげてくるものがあった。KEMURI残念だほんとに。


00:40 the band apartアラバキで見逃したしTシャツも着てたから絶対観たかったんだけど、体育座りでみてるうちにうとうと。後ろにひっくり返りそうになった。それで無念の途中退席。stereoがアレンジされててかっこよかったなーって記憶はある。FRICTION諦めてまで見に行ったんだけどなー。


日が落ちた後も空をみたら星が出てて綺麗だなー晴れて良かったなーって嬉しくなった。コーネリアス後くらいまではTシャツと長袖でなんとかなったけど、深夜になるにつれ吐く息は白くなり、足先は冷たくなり、シートや荷物は夜つゆでびっしょりと濡れていた。8月とは思えない寒さに凍えてフードをかぶり、足をビニール袋に入れて丸まって仮眠を取った。


02:10 THA BLUE HERBは寒さのピークに登場。今回密かに楽しみにして、CD買って2,3回聴いてみてた。普段ヒップホップ聴かないしほとんど未知のままだったが、想像をはるかに超えて凄かった。今回のベストアクト!広いメインステージにDJとMCの2人だけで登場したってそれだけでも格好いいんだけど、俺は完全にMCにやられた。研ぎ澄まされた心のこもった日本語、真剣に観客に思いを届けようとするその表現力にずっと目を離すことが出来なかった。「ダヴィンチやミケランジェロより今生きてる俺達の方が可能性に溢れてる」(確かそんな感じ)という言葉が胸に刺さった。
最後に、ありがとうという言葉と共に「同じ時代を創っていこうぜ」と呼びかけたのがもう、何も言えんくらい。


04:00 Cocco
沖縄の女だから寒いのは苦手と言ってたこっこ。しゃべりが沖縄訛りでよくわからないとこもあったけど、ほんわかして純真なこどもみたいで可愛い。なのに歌声はすごく強い。仮眠してたのをこっこに起こされた人も多いんじゃないかな。
寒さは峠を越し、ゆっくりと東の空の端が紅くなっていく。


05:20 曽我部恵一BANDが登場する頃には夜は明けていた。Stars!やりづらい雰囲気だ。それでもいつでも曽我部さんは明るくて前向きでロマンチストで。「ライジングサンから帰った男の子は、そこで出会った女のこのことを思い出して電話をかけてみる…」という話をはじめる。テレフォンラブ!みんなで歌った。T.E.L.E.P.H.O.N.E〜ってスペルをみんなで。曽我部さん「テキトウでいいよー!!」なんて鷹揚。昔行ったライブでは「テレフォンの綴りはこうだー!」とか言ってたのに。新曲も、サニーデイの青春狂走曲も、Stars!もアンコールのLOVESICKも、全てが甘くせつないライジングサンの終わり際。恋の病に罹ったから、帰ってからうがいや手洗いしたってだめなんだ。




今年も最高だったライジングサン!!朝まで置き続けるっていう目標が叶って、ラストの3組を観ることが出来て本当に良かった。トイレがほとんど使えなくなったのも今となっては良い思い出だ。今年の8月に、このイベントに参加することができて本当に幸せだ。来年の八月、俺はどこで何してるのかさっぱりわからないけど、来年もまた来たいぞライジングサン!そして今年喰えなかったジンギスカンを必ずいただく。
出演アーティトにも、同じ場所と時間を過ごした沢山の人たちにも、フェスに携わった沢山の人たちにも、天気にも。全ての事象にありがとうと言いたい完全燃焼の二日間だった。