ひっこーし!ひっこーし!

9月30日で4年と半年住んだアパートを引き払い、O型村を離れた。
仕事の場も生活の場も、もうこの地にはない。


9月後半の十日間ほどはずっと荷物の片付けや部屋の掃除に費やしてきた。
でもちっとも進まなかった。9月30日でアパートを引き払うと決め、期限まではできるだけそこに住んでいようと思ったからだ。引越しを手際よく進めるには、荷物をどんどん片付けていきとにかく空いたスペースつくったとこからばんばん掃除していくことが肝要なんだけど。自分がそこで生活してたら片付けられないものはたくさん有るし(着替えとかベッドとかコンポとか…)、部屋を掃除したって生活しているから結局は汚れてしまう。だいいち、俺は引越ししたくなんてなかった!そういうわけでほとんど成果は出せないままに時間ばかり過ぎていった。


無理やり荷物をまとめて、普段の十倍の気合で掃除をして、全てが片付いたのは30日の夕方になってからだった。アパートやかつての職場の人たちに引越しを手伝ってもらったり、不要になったり手放すべき時が来たものをむりやり引き取ってもらったり、とにかくお世話になった。


自分から決めたことなのに、悲しい。
俺はO型村で働くことができて、生活することができて、たくさんの人と知り合うことができて、心から良かったと思っている。仕事も生活も同じ場所で、同じアパートに住む人たちとはほとんど知り合いで。こんなに濃密な暮らしは今まで体験したことがなかった。自分は一匹狼で一人で静かに暮らしていくものだとばかり思っていた。
だけど、公私が入り混じった暮らしは思っていたよりもずっと暖かくて居心地のいいものだったよ。仕事中でもそうでなくても、たくさんの人に声を掛けてもらった。嬉しかった。


俺はこの地で4年半暮らしたことを誇りに思い、一生忘れることはないだろう。ここには、俺の居場所があった。また機会が有るたびに遊びに行こう。今まで本当にありがとうございました。




(とりあえず3日、棚卸のバイト代を貰いにいこう)