おばあちゃん

久しぶりに母方のおばあちゃんと会った。
おばあちゃんは、最近鼠先輩の登場するＴＶ番組を見たらしい。
彼が自ら自分の半生について語っていたんだそうな。
若い頃は貧乏で苦労していた話、一目ぼれの人と結婚した話。
いい話だったけど、おばあちゃんは鼠先輩、あんまり好きじゃないらしい。
ルックスが。

それはともかく、母方のおばあちゃんの口から「鼠先輩」や「ジェロ」という言葉が出たことにちょっと感動してしまった。
俺の父方のおばあちゃんは、例えば大晦日に紅白歌合戦を観ていて
「最近の人（と、歌は）ハイカラでよくわからない」
と毎年のようにつぶやいていたから。
「えっ？ＳＭＡＰなんかもう何年も連続で出てるのに…」
そう思いはしても何も言えなかった。

父方のおばあちゃんにとって、「現在」はいつから「よくわからない」ものに変わってしまったんだろう。
どうしたらいつまでも世の中を自分と地続きの世界だと感じ続けていられるんだろう？
願わくば「ジェロかっこいい」といえるじいさんになりたい。
世の中への好奇心を持ち続けていたい。

「あきらめたら、そこで試合終了だよ」
とか言ってみたりして。