スラムダンクを思い出した。

TVでサッカー女子日本代表の試合が流れてた。
見始めたときは0−2だったので夕食を食べながらはらはらしてた。
結果は2−2の引き分け。
澤の2点目シュートが熱い!


試合を見てたらなぜか週刊マガジンの漫画「エリアの騎士」を思い出して、それから名作「スラムダンク」に思いが移った。
(「スラムダンクの単行本を買ったのは小学校5年生のときの宿泊訓練の時に一刊を持って行ったときだけ。でも連載だけはずっと読んでいた。記憶とイメージで以下書き進んでいます)


スラムダンク」は週刊ジャンプの作品だが、その登場人物たちは「必殺技」を持たない。「誰も止められないダンク」だとか「目の前から消えるドリブル」「4メートルの高さからのアリウープ」のような現実にありえないテクニック、技の名前を叫びながらプレー、するようなキャラクターはいない。
そして「キャプテン翼」に代表される、アマチュアの試合なのに「詳細を熟知していて信じられないほど早口で喋る実況のアナウンサー」も登場しない。


はっきり言ってしまえばスポーツ漫画における「実況・解説者」というのは、「作者の代弁者」であり、「神の視点」を持つ者だと言えると思う。リアルタイムで誤りなく世界を語ることが出来るのは預言者か神だけだ。


しかしスラムダンクにはそのような存在はいない。つまり、試合を、登場人物たちがどんなふうにプレーしているのかをリアルタイムで認識できるのは(もしかしたら)試合をしている登場人物たちも含めて誰もいないのかもしれない。客観者(読者)たちは選手と観客の視点からしか試合を認識できない。つまり、全体像は誰にも伺い知ることはできない。


井上雄彦という名の神は、戦士達の誰もが全体像を認識できず、結末を知らない戦いをひとり孤独に描く。それはどのぐらい困難で情熱を必要とすることだろうか。


今更ながらそんなことを考えた。連載終わって何年だよ。
誰か完全版持ってないかなあ。