バッティングセンター

生まれて初めてバッティングセンターに行った。
会社の野球部に半強制加入させられ、その練習に出かけたのである。
費用は会社持ち。


バッティングセンターに着くまでのあいだ、なんだか緊張していた。
野球をちゃんとやったことがない。
そもそも父親とキャッチボールしたことがない。
小学校の頃遊びでやったことはあったけど、
低学年の時に父が買ってくれたバットはなぜか木製で、みんなはプラスチックの軽くておもちゃみたいなのを使用する中明らかに浮いていた。
そのあとサッカーの方に進み、野球とは縁がないまま育ってしまった。
最後にやったのは高校一年の体育の授業。
キャッチボールすらまともに出来なかった。


そんな自分が10年ぶりくらいでバットを握り、
ノーネクタイにYシャツ腕まくりというサラリーマンスタイルで打席に入った。
打席に入る前に素振りしたりフォーム教えてもらいたかったのだが、
みんな忙しそうだった。


時速85キロから挑戦し、20球。
バットは何度かボールに当たった。
というかかすって後ろに飛んでいく。
前に飛んで、ヒットっぽいかな?と思えたのは2回くらいか。
そのあと90キロにも挑戦し、
少しはバットに当たるようになってきたかな?
なんて気がしたが100キロでやってみたら文字通りバットが空を切った。
スイングスピードが遅い、フォームが悪い、バットに体の力が伝わっていない。
自分でもよくわかった。
柔軟なフォームでボールを前に飛ばし続けてる小学生中学生を羨望の目で見つめる。
80球ほど打って(空ぶって)、
手が真っ赤になり腕が痛い。背中には汗。
全然出来なかったけど、
なんだか気持ちが良かったよ。
思ってたより簡単だし、気軽だ。
もう少し打てるようになりたい。素直にそう思う。




ところで、
甲子園で歌われる校歌って、
どうしておっさんの声なんだろう?
高校生のさわやかさが感じられないよ。