秋田弁で感謝するとき

秋田弁で[ありがとう]ってなんていうんだろう。
ちょっと思い浮かばない。

このまえ東京人に聞かれて、答えることができなかった。


ほかの方言なら[おおきに]とか[だんだん]とかなにかしら有ると思うのだが。秋田弁は専門のはずなのに浮かんでこない。
俺が知らないだけかと思って秋田に住んで70年以上のおばあちゃんにも聞いてみたが、やはり明確な返事は返ってこなかった。
では秋田弁の[ありがとう]は標準語の[ありがとう]と一緒なのかというと、ちょっと違うのだ。


もちろん[ありがとう]も使われているが、それと同じかそれ以上に使用頻度が高いのが[わり(悪い)]と[申し訳ない]だ。
両者は悪いな、すまないなという気持ちを伝えるものであり、へりくだって自分を下げ相手を上げることで間接的に感謝の気持ちを表そうとする。
実際、たいていのことへのお礼はこの二つを使って答えることが多い。
もっと直球で感謝の気持ちを伝えてもいいと思うんだが、それが県民性というものなのだろうか。